自慢の鉄板焼きは、こだわりの大阪産食材のオンパレード
今回、ご紹介するのは四条畷市にある鉄板焼きのお店「I.Bグリル」です。
こちらのお店は、旅館「伊勢屋」のレストラン部分。四条畷神社の参道に位置する母屋は、百余年の歴史を刻む趣ある佇まいです。
一階部分に設けられた「I.Bグリル」では、地元産の野菜をはじめ、肉は大阪唯一の純粋黒毛和牛「なにわ黒牛」、飲み物も箕面市の「箕面ビール」、柏原市の「カタシモワイン」、羽曳野市の「飛鳥ワイン」と、全食材のうち80%以上が大阪産。どれも厳選した食材ばかりで、口コミサイトでも「料理がおいしい!」と評判です。
聞けば、野菜に関しては「100%大阪産」を目指しているそう。店主の小濱さん自ら八百屋に足を運ぶだけでなく、JAの直売所や朝市、またスーパーの産直市場、道の駅など、大阪府全域を回りながら仕入れておられます。
「できれば調味料も大阪産で揃えたいんですけどね。なかなか調味料まで揃えるのは難しいんですよ。今は、柏原市で製造される綿実油を普段から使うようにしています」と小濱さん。
調味料まで大阪産こだわるとは、かなりのもの。この一言からも、地元に対する思いの強さが伝わってきます。
野菜類はほぼ100%大阪産
この日、用意してくださった野菜は、じゃがいも、玉葱、水菜、チンゲン菜、白菜、サツマイモ、にんにく、水なす、しいたけ、すずなりかぼちゃ、ズッキーニ、にんじんなど。
旅館の宿泊客の中には遠方から訪れる方が多く、これだけ豊富な大阪産野菜を見て驚く人も少なくないとか。「皆さん、『大阪ってこんなにいろんな野菜を作っているの?』『大阪産の野菜って、こんなおいしいの!』とおっしゃるんですよ。皆さんの反応を見ていると、こちらも楽しいです。うちのような小さなお店でも、少しでも大阪産野菜を知ってもらうきっかけになればいいなと思っています」
では、さっそくこれらの野菜を使ったお料理をご紹介しましょう。
アツアツの鉄板の上で繰り広げられるジューシーな野菜たちの競演
まず一品目は、店の看板料理である鉄板焼きメニューの一種です。
大阪産(もん)野菜の鉄板焼き 550円~(税込)
調理に使うのは、アツアツに熱された厚さ15㎜の鉄板です。そこに柏原産の綿実油を敷いてなじませたら、いよいよ野菜を載せていきます。ジューッ! というおいしそうな音がほとばしり、見ているだけで食欲が刺激されます。
野菜によって火が通りやすいもの、通りにくいものがあるので、それぞれの特性に合わせて鉄板の中央へ、端へ。徐々に野菜たちにこんがり焼き色がつき、ふわっとおいしそうな香りが漂います。
この際、バターを用いるお店が多いですが、小濱さんはあえて使用していません。
「旬の野菜はそのままで十分美味しいし栄養価も高いんです。せっかく良い食材が揃っているんですから、素材本来の味を楽しんでほしい。私は、できるだけ余計なものは加えないよう心掛けています」
鉄板に盛りつけられた野菜は、蓮根はサックリと食感が良く、玉ねぎは自然な甘みがじわっと染み出るようます。サツマイモはホクホクとして、しいたけの内側からジュワーっと溢れ出る旨みエキスもたまりません!
「お客さんの中には、『大阪産の食材がこんなにおいしいと知らなかったわ』と驚かれる方が多くおられます。私はいつも『ただ焼いているだけ。食材そのものの味がいいんですよ』と答えています。鉄板焼きはシンプルな調理法だけに素材の良しあしが大きく味を左右します。大阪産の食材が、それだけ美味しいということなんです」
ビタミンカラーが瑞々しい栄養満点のフレッシュサラダ
続いて、フレッシュなサラダをご紹介しましょう。
大阪産(もん)の新鮮野菜サラダ 450円~(税込)
同じ四条畷市内にあるグリーンファームから取り寄せた葉物野菜をたっぷり使い、トマトやパプリカ、キュウリなどの野菜と和えています。
その上に、自家製ドレッシングをかけていただきます。時期によっては柏原産のデラウェアを使ったドレッシングなども登場するそう。
「大阪は野菜だけでなく、岸和田市の桃、藤井寺市のいちじく、河内長野市の柿など、果物も豊富です。野菜、果物ともに、季節の味覚を料理に活用したいと思っています」
その他、宿泊客の朝食にも、大阪産野菜を使った料理が提供されます。
おばんざい(5種盛り)
(左端から)
トマト、レンコン、ナスを使ったラタトゥイユ。大阪産のしらすとネギを合わせた大根おろし。ダシと人参の甘みがじんわり染みでたヒジキ。なにわ黒牛のすじこんにゃくを大阪産の地卵で巻いた卵焼き。豚肉の脂がまろやかな大根の煮物と、大阪産の野菜を使った5種類もの料理が楽しめます。
また、キュウリとたくわんを白菜でくるんと巻いたり、水なす・キュウリを浅漬けにしたり、色鮮やかな漬物としても提供されています。
自分の地域のものが褒められると住んでいる街をもっと好きになれる
小濱さんに、大阪産の食材にこだわる理由を尋ねると、「せっかく大阪で商いをするなら、地元の食材を生かした料理を提供したいと考えたのがきっかけです。遠方からお越しくださる方はもちろん、地元の方も非常に喜んでくださるんですよ。自分の地域のものが褒められると、私たちも嬉しい。自分の住んでいる街をもっと好きになれるんです」と答えてくれました。
旅館業との掛け持ちで日々忙しい小濱さんですが、時間を見つけて農家に足を運び生産者と直接話をすることもあります。
「20年以上料理の世界で働いていますが、食材についてはまだまだ知らないことがたくさんありますし、調理法に縛られて視野が狭くなっていることもあります。農家さんと直接お話しすると、私が考えもしなかったようなおいしい食べ方を教えてくれることがあるんです。それに、一生懸命育てておられる姿を見ると、葉っぱ一枚粗末にせず大切に使わせてもらおうという気持ちになります」
そんな小濱さんの思いが込められているのが、「大阪の恵みのかけらスープ」です。
料理に使用するのは、野菜の皮やヘタなど使わなかった部分。それらをじっくり煮だすことで、野菜の旨みがたっぷり詰まったスープになります。
「フランス料理のブイヨンのような感じです。うちの場合は、ニンジンの皮やナスのヘタ、キャベツの芯、玉ねぎの茶色い皮など、何でも使っています。普通なら捨てるような部分ですが、ここにもしっかり栄養が詰まっています。ゆっくり時間をかけて煮だすと意外においしい野菜エキスが出るんです」
このスープの面白いところは、使う野菜によってその時々で味が変わる点。
その時々によって使う野菜が異なるため、小濱さんも毎回どんなスープができるか楽しみながら作っているそう。今回は、牛肉の脂を溶かして固めたヘットを使い、野菜の旨みにまろやかなコクをプラスした味わいに仕上げてくれました。
今後は、「旅館の休日を利用して、家族で大阪府内の生産農家を巡りたい」と小濱さん。
現在、八百屋や道の駅で仕入れている食材を、自分たちで野菜農家、畜産農家、漁港、ワイナリーを訪ねて直接仕入れようと考えておられます。
「そうすれば、顔の見える関係で仕入れができ、自分が本当にいいと思ったものをお客さんに届けることができます。それをSNSで発信すれば、旅館のPRにもなるし、大阪産の食材を知ってもらうきっかけにもなるでしょう。
また、生産現場を見ることは、1歳になる息子にとっても貴重な経験になると思うんです。愛情かけて一生懸命育てている生産者さんの姿を通して、『感謝していただく』という姿勢を学んでほしいと思っています」
また、生産農家を巡りながら、大阪産の調味料の発掘にも引き続き取り組んでいくそう。ますます多種多様な大阪産の食を楽しめるようになりそうです。
【I.Bグリル】
住所:大阪府四條畷市南野2-18-3
電話番号:072-876-0960
アクセス:JR学研都市線 四條畷駅より徒歩約10分
営業時間:ディナータイム 18時~21時(予約制)
定休日:不定休
総席数:8席
HP:https://iseya-osaka.jp/grill/
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