現状、大阪の食料自給率は東京についでワースト2位。
大阪に住む人の95%が他の地域の野菜を頼り消費しています。
しかし、大阪は都市型の農業のために生産地と消費地が近く、新鮮な「大阪産のお野菜さん」が調達可能です。
またハウス栽培も多く、1年間出荷できる野菜を作っている農家が多いのも特徴です。
今回、地産地消を推奨することで新鮮な「大阪産のお野菜さん」の消費拡大はもちろんのこと輸送エネルギーの削減や地域の活性化・食文化を守ることを目指しています。
大阪や大阪近郊にお住まいの方、「大阪産のお野菜さん」で食卓を彩って地産地消を楽しんでみてはいかがでしょうか?
とうもろこし
種類が多く、黄色粒と白色粒が混合しているもの、黄色粒だけのもの、白色粒だけのものがあり、甘みが強く生で食べられるとうもろこしが最近の主流となっています。野菜の中ではカロリーが高く、米・麦と並ぶ三大穀物と言われています。皮の部分は不溶性の食物繊維セルロースのほか、ビタミンB群も多く、加熱しても失われないのが利点です。
■収穫時期 大阪府下:6月~9月(露地栽培)
おすすめ調理法
レンジで簡単!
皮つきのまま、ラップをせずに電子レンジで加熱(500W 5分が目安)し、茎と葉の付け根を切り落とし、ヒゲをもって振ると実だけがツルンと落ちます。
グリルドコーン
電子レンジで加熱したとうもろこしにバターを塗り、その上からパルメザンチーズ、カリカリベーコン、チリパウダーをかけると話題の「グリルドコーン」が完成します。
アイスクリーム
とうもろこしのピューレに牛乳、生クリーム、砂糖を加えてから冷凍庫で冷やすだけで、とうもろこしアイスが作れます。
ワンポイントアドバイス
- 粒がしっかりとふくらみ、詰まっているものがよいです。
- ヒゲが多く、ふさふさしていて、茶褐色のものがよいです。
- 皮が青々としているもの。黄色っぽいものは劣化しています。
収穫直後から味が落ち始めるので、購入後すぐに食べることをおすすめします。保存する場合は茹でたり、レンジで加熱した後、粒をとってからラップに包んで冷凍してください。
かぼちゃ
甘味が少なく粘質の「日本かぼちゃ」、ほくほくとした食感の「西洋かぼちゃ」、形がユニークな「ぺポかぼちゃ」の3種類を日本で栽培しています。収穫の旬は夏ですが、収穫後貯蔵し、熟成させるとでんぷんが糖分に分解されておいしくなります。なにわの伝統野菜として、大阪市発祥の「勝間南瓜」も有名です。
■大阪府下:収穫の旬 6月~7月 (露地栽培) 食べ頃の旬 9月~12月
おすすめ調理法
かぼちゃグラタン
薄切りにした「かぼちゃ」をグラタン皿に並べて、豚バラ肉、チーズ、マヨネーズ、パン粉をかけてオーブンで焼くと、簡単にかぼちゃグラタンが完成します。
カロテン吸収率UP!
かぼちゃは油で調理すると、カロテンの吸収率がアップするので、炒めもの、天ぷらなど油を使う調理がおすすめです。
1日置いて
お鍋に切ったかぼちゃに入れて、上から砂糖をかけて1日置くと水分が出てきます。そのかぼちゃの水分で煮物をすると、べちゃっとしない、かぼちゃの煮物が作れます。
ワンポイントアドバイス
- 果肉がぎっしりと詰まって色が濃いものがよいです。
- ヘタの周りがくぼんでいるものは完熟しています。
- 完熟しているものはタネがしっかりと膨らんでいます。
丸ごとは、風通しのよいところに置くと2カ月程度保存できます。ただ、傷があるとそこから傷むので、表面や底を定期的にチェックしてください。カットしているものは、タネとワタを取り除きラップして野菜室に。冷凍保存の場合は茹でてから冷凍してください。
ピーマン
出回っている青ピーマンは、シシ型と呼ばれる品種で、成熟する前の若取りなので苦みや青臭さがあります。ピーマンと同じとうがらしの仲間のパプリカはベル型品種で、苦味が少なく、果肉が厚く、ピーマンとは栄養価も異なります。大阪府下でもピーマンを栽培する生産者は増えています。
■大阪府下:6月~9月(露地栽培)
おすすめ調理法
生でも食べられるピーマン
新鮮なピーマンは生でも美味しいので、細かく千切りにしたピーマンの上に、かつおぶし、だし醤油をかけるだけでひと品になります。
ピーマンのごま油和え
好みのサイズに千切りをしてレンジで20秒、ごま油と塩昆布を和えるだけ。
ごまや大葉を足してもおいしいです。
ポテトサラダ詰!?
ピーマン肉詰めのアレンジとして、頭の部分を切り、ポテトサラダや余った肉じゃがを細かく切って詰め、オーブンに入れて焼くと、おしゃれな1品になります。
ワンポイントアドバイス
- ヘタがピンとしていて、キレイなものがよいです。
- 皮が均一に緑色なものがよいです。変色したり斑点のあるものは避けましょう。
- ヘタが6角形以上あるものは苦みが少ないです。
丁寧に水気を拭き取ってから、ビニール袋に入れて野菜室で保存してください。まとめて保存している場合、1個腐ると他に移るので、すぐ処分してください。
ズッキーニ
太いきゅうりのようですが、ぺポかぼちゃの一種です。カロリーが低く、カロテンを豊富に含みます。淡白な味なので、油を使った調理と相性がよく、またカロテンの吸収率もアップします。長いものだけでなく、丸型、だ円型、UFO型など、いろいろなカタチのズッキーニが全国で栽培されています。
■大阪府下:6月~9月(露地栽培)
おすすめ調理法
ズッキーニの豚肉巻き
ズッキーニに豚肉を巻いて焼くだけで簡単ひと品の完成!ビタミンB1を含む豚肉と一緒に食べると栄養価の吸収率がアップします
丸型ズッキーニ
丸型ズッキーニの中身をくり抜き、ミートソースなどをつめてから、チーズをのせ、オーブンで焼くと、見た目がかわいいひと品になります。
チーズやハムと一緒に!
薄くスライスしたズッキーニをグラタン皿に並べ、その上にチーズやハムを何層にも重ねてホワイトソースをかけ、オーブンで焼きます。断面がきれいな、おいしいひと品の完成です。
ワンポイントアドバイス
- 皮にハリがあり、ツヤがあるものがよいです。
- あまり太くなく、太さが均一のものがよいです。
- 軽く触って弾力、かたさを感じるものがよいです。
乾燥しやすく、すぐに味が落ちるので、ラップや新聞紙で包んで野菜室で保存してください。冷凍保存の場合は、輪切りや角切りにし、くっつかないようにトレイに並べて冷凍してください。
きゅうり
90%以上が水分ですが、ビタミン、カリウムなどの栄養価も含んでいます。黒イボ系と白イボ系品種、イボがない「フリーダム」、半白、ハート型などの種類があります。表面に白い粉がでないブルームレスきゅうりが栽培の主流ですが、近畿圏では、パリッとした歯ごたえがあり風味がよい、昔ながらのきゅうりの栽培も行なっています。
■大阪府下:6月~10月(露地栽培)
おすすめ調理法
和えるだけでOK
きゅうりをざっくり叩いて割り、砂糖・ごま・みそ・ごま油で和えるだけで、ひと品が出来上がります。包丁の背などでたたいてきゅうりを割ると調味料の味がなじみやすくなります。
ガスパチョ風冷製スープ
きゅうり・にんにく・ヨーグルト・ビネガーをミキサーにかけるとガスパチョ風冷製スープが出来上がります。水分含有量が多い「きゅうり」の特徴をいかしたメニューです。
トマト×きゅうりは要注意!
きゅうりはビタミンCを破壊する酵素「アスコルビナーゼ」を含むので、トマトときゅうりのサラダを食べる時は、酸味があるドレッシングやレモン果汁をかけると栄養が損なわれずに摂取できます。
ワンポイントアドバイス
- お尻がとがっていなく、太さが均一なものがよいです。
- イボが痛いぐらいに張っていれば新鮮です。
- 弾力性とハリがあり、緑の濃いものがよいです。
きゅうりは水、熱、温度変化、低温に弱いので、ビニール袋やラップをして野菜室で保存してください。ぶら下がり野菜なので立てて保存するとよいです。長期保存の場合はスライスして冷凍し、使用する時は解凍して使ってください。
つるむらさき
全体が緑の青茎種と、茎が赤紫の赤茎種がありますが、流通しているのは青茎種が多いです。カロテンやビタミンC、カルシウムが多い野菜として注目を集めており、特にカルシウムの含有量は、ほうれん草よりも高く、夏に食べてほしい野菜のひとつです。熱帯アジア原産で高温多湿を好むので、大阪府での栽培も増えてきています。
■大阪府下:6月~10月(露地栽培)
おすすめ調理法
夏場にぴったり塩分補給
生で食べると癖があるので、湯がいた「つるむらさき」を「ちりめんじゃこ」と「梅」で和えるだけで、塩分補給もできる夏場にぴったりのひと品が出来上がります。
肉厚でアレンジ幅あり
葉が肉厚でしっかりしているため、炒め物や揚げ物にも使えます。食べ方のアレンジに幅がある夏野菜です。
ポタージュ
湯がいて冷水で浸した「つるむらさき」に、豆乳もしくは牛乳、バターを加えて、ミキサーにかけ、濾したスープに生クリームを加えると粘り気のあるポタージュが出来上がります。
ワンポイントアドバイス
- 葉がやわらかく、緑色で、茎がまっすぐなものがよいです。
- 若いものでないと、茹でても固く、味が落ちます。
- 切り口の断面がみずみずしいものがよいです。
「つるむらさき」は乾燥に弱いので、保存する場合は湿らせた新聞紙で包んで野菜室に入れてください。長期保存の場合は湯がいて冷凍して保存してください。
大 葉
しその葉は薬味などに使われる緑色の青じそ、梅干しに使われる濃赤紫色の赤じそがあり、青じそが大葉と言われています。大葉独特の香りには強い抗菌・防腐作用があり、夏に活躍する野菜のひとつです。表と裏の部分に香りが含まれるので、下ごしらえするときは葉を触りすぎると香りがなくなるので注意してください。
■大阪府下:青じそ6月~9月 赤じそ6月~7月(露地栽培)
おすすめ調理法
にんにく醤油漬け
しょうゆにごま油と刻んだにんにく、ねぎ、大葉、お好みで唐辛子を入れて、一晩寝かすだけで「大葉のにんにく醤油漬け」が完成。ごはんのお供にもぴったりです。
カロテンの吸収率UP
カロテンの含有量が野菜で最も多いので、油と一緒に料理すると、カロテンの吸収率がアップします。
ジェノバ風ソース
大葉、松の実、カシューナッツ、オリーブ油を入れてミキサーにかけると大葉の緑色がいかされた「大葉のジェノバ風ソース」が完成!ソースにするとき、大葉の水分をしっかり拭きとることがポイントです。
ワンポイントアドバイス
- 濃緑色のもので、葉の裏側に斑点が出ていないものがよいです。
- 葉がペタンとしおれず、ふっくらしているものがよいです。
- 生育がよいものほど、葉の切れ込みが深くなります。
保存する場合は、細長い瓶に少し水を張り、茎が水に触れるよう大葉を立てた状態で蓋をし冷蔵庫で保存すると日持ちがします。水はできれば毎日入れ替えてください。冷やしすぎないよう、冷蔵庫内の保存場所にも注意してください。
旬食ラウンジ田中店長からの一言
「大阪のお野菜ってこんなにあるの?」と、
大阪で野菜が栽培されていることを知らない人も多いですが、
大阪には美味しい魅力的なお野菜がたくさんあるんです。
大阪ならではのお野菜もあるので、多くの方に大阪産のお野菜を知っていただきたいです。
■「大阪産のお野菜さん」を扱っている飲食店
●JAグループ大阪×ぐるなび旬食ラウンジ店長おすすめ「大阪産のお野菜さん」
●大阪府内のJA直売所でも扱っております
■「大阪産のお野菜さん」地産地消応援プロジェクトが8月23日(水)日本農業新聞に紹介されました。
■次回9月5日配信予定テーマ:野菜の魅力を100%引き出す「切り方」のコツ
乞うご期待ください。