新規就農「はじめの一歩」村　現地レポート!

はじめの一歩村（新規就農研修）

2017.10.27

JA大阪中央会大阪農業振興サポートセンター（以下「サポートセンター」）では、大阪府との共同事業として新規就農「はじめの一歩」村の取り組みを展開しています。「はじめの一歩」村は、将来の新規就農を目指す受講生が半年間、研修スタッフや地元農家から指導を受ける研修プログラムであり、農業技術の習得に加え、将来の独立就農に向けて農業者との関係を構築することを目的とした取り組みです。研修圃場として、グループ営農を行う共同農地と受講生１人ずつに割り当てられる区画を、富田林市内に約5,000㎡確保しています。

先月３０日には、研修受講生をはじめ、主催者としてＪＡ大阪中央会岸本隆之会長、ＪＡ大阪南中谷清組合長や大阪府から松井一郎知事が出席し、開村式が開催されました。開村式で今後の活動への熱い思いを語った受講生達は、１０月以降、本格的に研修を開始しています。その様子をサポートセンター職員が取材してまいりましたので、ご紹介いたします。

管理機の説明を真剣に聞き入る受講生

受講生の活動は、①上記研修圃場での「村内活動」と、②研修圃場を離れて地域の農業者のもとで指導を受ける等する「村外活動」の大きく２つに分かれます。

村内活動では、本取り組みの事業委託を受ける㈱マイファームの指導員２名から週２回（水曜・土曜）技術指導を受けることができますので、受講生はそのタイミングを中心に活動を行っています。働きながら本研修を受講しているという受講生も多く、平日の参加が難しい方もいますが、受講生全員で助け合い、作業を進めています。

新規就農への第一歩を踏み出した受講生ですが、今年は残念ながら１０月に入ってから非常に雨が多く、早くも農業の厳しさを実感されている日々です。しかし、そんな中でもハウスの中での育苗など、現状で出来ることを精一杯取り組んでいらっしゃいました。

今回の取材時には、研修圃場にてナカスジファームの中筋秀樹さんによる農作業機械の指導がありました。中筋さんは、トラクターを中心に刈払機、管理機の扱い方等について丁寧に説明されました。特にトラクターの講習では耕耘の深耕設定の方法といった機械の機能だけでなく、トラクターの積み下ろし時にロータリーをあげたままだと車体が傾いて倒れる可能性があるなど、農作業における安全面についてもプロ農家ならではの実体験も交えながら解説されました。受講生も中筋さんの話に真剣な表情でメモを取りながら耳を傾け、「変速するときはどのレバーを変えるのか」「アクセルはどこにあるのか」など積極的に質問されていました。

初めてのトラクター運転

トラクターの積み下ろし

受講生の生の声をお届けします！

・実際のプロ農家の話を伺うことができ、大変タメになる。研修が終わったら府内に土地を借りて、本気で農業に取り組みたい。

・将来、就農する上でプロ農家とのつながりが出来るのは財産になる。研修後もプロ農家との関係を大切にし、できれば引き続き指導を受ける等したい。

・今はサラリーマンをしているが、会社が副業を奨励している。これからの将来を考えると体も鍛えられ、自分が作った安全な農産物を食べられる農業をセカンドキャリアとして真剣に考えている。

・雨が多く、作業を前に進めることが難しい中ではあるが、農業機械の講習を急遽実施する等、事務局が臨機応変にカリキュラムを練ってくれるのでありがたい。地域の農家の皆さんも、本当に親切で丁寧に対応していただき、大変嬉しい。

・受講生は皆真剣に農家を目指している人ばかりなので刺激になる。

・自分が作った新鮮な野菜を食べるのが楽しみ。

【研修圃場（富田林市中野町）図】

✔ メイン農場では受講生全員でエビイモ、難波葱、しょうが等を栽培中。

✔ チャレンジ区画では、基本的には受講生各自で栽培を行いますが、区画の隣接する受講生同士が協力しながら、キャベツ、レタス、チンゲン菜、高菜、春菊、ブロッコリー等を順次定植していく予定です。

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