野菜と果物 の違いってなに?どっちか論争に決着はつくのか!?

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2020.11.30

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野菜と果物 の違いってなに?どっちか論争に決着はつくのか!?

世の中には、野菜なのか果物なのか正直よくわからない食べ物がいくつかあります。果物だと思っていたのに実は野菜だったと知って、話に花が咲いた経験がある方もいるのではないでしょうか。今回は、野菜と果物がどういった定義で分類されているのか、基準は何なのか?という疑問を解消します。どっちか論争に決着をつけるべく、野菜と果物の違いについて徹底検証していきたいと思います。

■野菜と果物の違いは?

野菜と果物の違いって何なのでしょう?美味しければどちらでも良いような気もしますが、知っているのと知らないのとでは、なんとなく食べるときの気分も違いそうですよね。具体的にはどんな基準で分類されているのかを紹介します。

・農林水産省による見解

農林水産省によると、2年以上栽培される草本植物(草)や木本植物(樹木)で、果実が食用となるものを「果樹」と呼んでいるそう。桃や栗、柿、りんごなどの、木になる食用の実は果樹であるのに対し、1年以内で収穫される草本植物、メロンやスイカ、いちごなどは農林水産省では野菜に分類されています。2年以上栽培される草本植物にはバナナやパイナップルがあげられます。

また、果物という名前は一般的な呼び名で、学術的には果物という名前は存在していないそうです。

・果実的野菜ってなに?

通称”果物”として食べられているもののことを「果実的野菜」と分類しているケースもあるそう。

農林水産省で野菜の生産や出荷の統計を出すときには、野菜を次の5種類に分類しています。

1.根菜類

2.葉茎菜類

3.果菜類

4.果実的野菜

5.香辛野菜

1の根菜類は大根やにんじんなどで、2の葉茎野菜はレタスやほうれん草、玉ねぎなど葉や茎を食用としているもの。3の果菜類に分類されているのは、キュウリやトマト、なすなど実を食べる野菜です。

野菜と果物 の違いってなに?どっちか論争に決着はつくのか!? photo 1

■食べ方で区別したっていい!?

食べ方で野菜か果物かを区別していることもあるそう。例えば…実以外の部分も食べる場合は、野菜。反対に、実しか食べないものは果物です。

この分類方法だと、皮や葉も食べる大根や、茎も房も食べるブロッコリーは野菜で、みかんやメロンなど実だけを食べるものは果物ということになります。

また、調理法で区別する場合もあるようです。その場合は、加熱したりドレッシングをかけたりして食べるものは、野菜。そのまま食べるものは、果物です。

ほかにも、食卓での役割で分類しているケースもあります。おかずとして食べるものは、野菜で、デザートとして食べるものは果物になるそう。

野菜か果物か…時と場合に応じて、さまざまに変化しているようですね。

■収穫方法で区別する?

収穫方法や育つ場所で区別しているケースもあります。その場合、畑や家庭のプランターで育てて収穫するものは野菜。定義としては、収穫が終わって翌年も同じものを収穫したい場合、再度、種や苗を植えて1から育てないと収穫できないものが野菜に分類されています。

樹木から収穫するものが果物です。1度収穫しても、翌年、翌々年と同じように収穫を楽しむことができるものが果物に分類されています。

収穫方法による分け方は、農林水産省が定義している分類方法とほぼ同じ考え方のようですね。

■野菜?果物?どっちか論争に決着はつくか!?

では、話題にあがることも多い「野菜なのか、果物なのか」わからない食物についてどちらに分類されるのか、チェックしてみましょう。

・スイカ、メロン

スイカやメロンは、農林水産省の見解では野菜に分類されていますが、生産や出荷の統計を出すときには、果実的野菜に分類されます。

さらには、厚生労働省が実施する家計調査の統計を出すときには、生鮮果実に分類され、文部科学省の日本食品標準成分表では、果実類に分類されています。

統計を出すときや、家庭でどう扱われているか…などで、呼び名は変わるようですね。

・いちご

多くの人が果物として認識しているであろう、いちご。いちごも1年草の草本植物なので、スイカ、メロンと同じく野菜に分類されます。

野菜と果物 の違いってなに?どっちか論争に決着はつくのか!? photo 2

食べ方で分けるなら、生でそのまま食べるいちごは果物ということになりますね。

・アボカド

アボカドは、野菜として食べている方が多いかもしれませんが、樹木で栽培されているので果樹に分類されています。文部科学省の日本食品標準成分表でも果実類に分類されていますよ。

食べ方で区別しても、実だけを生で食べることの多いアボカドは、やはり果物ということになりそうですね。

■実は明確な定義がない

野菜か果物か、どっちか論争に決着をつけたいところですが「明確な定義はない。」というのが現状のようです。扱う人や流通場所、国によっても呼び名が変わる野菜と果物。生産する人の立場や園芸学での定義は決まっていても、一般的には、消費するときの状態によって自由に変化をしているようです。

■まとめ

クイズで出題されたり、ふと気になったりする「野菜なのか、果物なのか」という疑問。生産者さんや園芸にかかわる立場の人は、定義に沿って分類する必要がありそうですが、消費者は、食べ方や調理法で自由に解釈しても良いといったところでしょうか。野菜でも果物でも、一生懸命育ててくれた生産者さんや大地の恵みに感謝して美味しく食べたいものですね。

【参考URL】

https://horti.jp/24982

https://www.alic.go.jp/content/000093223.pdf

https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/fruits/teigi.html

https://gimon-sukkiri.jp/vegetables-fruits/

https://fooddb.mext.go.jp/index.pl

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  • 2020.11.30

著者プロフィール

ベジデコラボ事務局(㈱NKB)

農業から大阪を元気に。生産者と企業をつなげる地産地消プロジェクト「ベジデコラボ」。大阪産野菜を通じて様々なコラボレーションを展開しています。

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