「第2回おおさかNo-1(のうワン)グランプリ」発表レポート②

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おおさかNo-1グランプリ

2018.02.15

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「第2回おおさかNo-1(のうワン)グランプリ」発表レポート②

2月4日に松下IMPホールにて開催された「第2回おおさか No-1グランプリ」ファイナル。今回は、この「第2回おおさかNo-1グランプリ」で準グランプリを受賞した丸山友規さんのプレゼンテーションをご紹介いたします!

【プランタイトル】

人を育て地域を守る新しいカタチの提案

<地元河南町の後継者不足を解消したいという思い>

大阪南東部の南河内郡河南町で、トマトやパプリカ、スイートコーンをはじめ、年間20程度の多品目を栽培する丸山友規さん。

河南町で新規就農した丸山さんが発表したプランの発想の元には、農業の担い手不足と就農希望者のミスマッチがあります。

河南町の農産物直売所「道の駅かなん」では、地元農家の農産物のみを販売。スーパーとの差別化に成功していますが、会員数(農家)125名のうち、40歳未満は3%で、65歳以上が実に90%以上。このままでは生産者は減る一方で、そうなると直売所の品数が減り、品物が少ないと買い物客が来なくなり、売上げが減ってますます生産者が減るという負のスパイラルに陥ります。

他方で、昨今の社会情勢から就農を目指す人は増加傾向。しかし、就農を希望する人はいても、なかなか農業に定着してくれません。

そこで、そういった課題を解消すべく、今回のプランでは以下の3本柱を打ち立てました。

●『中古ハウスの再活用事業』

●『インターンシップ事業』

●『シェアハウス事業』

<初期コストを抑える中古ハウスの再活用事業>

新規就農へのハードルのひとつに、設備投資などの初期費用が多くかかることが挙げられます。「特に都市化の進む大阪は耕地面積が少ないため、施設栽培によって反収を上げるメリットは大きいですが、そのためのハウス新設にお金がかかります」と丸山さん。

このハードルを下げるため、離農者や高齢農家からいらなくなったハウス資材を解体・再設営させてもらい、設備投資を抑えるというのが、プランのひとつ目の柱『中古ハウスの再活用事業』です。

具体的な施工例を挙げると、以下のようなケースがあります。

3aのハウス・・・新設130万円、中古30万円

10aの基礎あり堅強ハウス・・・新設1,200万円、中古250万円

「第2回おおさかNo-1(のうワン)グランプリ」発表レポート② photo 1

上記2つのケースを見ると、ハウスを新設する場合と比較して、中古ハウスでは大幅にコストダウンを図ることができたということがわかります。

また、8aのハウスを、新設すると加温ボイラー等の設備を含めて約620万円かかるところ、離農者との交渉により、築年数10年未満のものを30万円で一括買取したという事例もあります。

丸山さんは新規就農の際、高齢農家の中古ハウスを利用することでコストを低く抑えることができました。

「初期費用が抑えられれば、新規就農者でも1年目から利益を上げることも夢ではありません。それが達成されればスピーディに規模拡大ができ、バラエティに富んだ野菜をつくって連作障害を軽減、経営を安定化させることができます」

今後ますます高齢農家や離農者が増えていく中で、中古ハウス再生事業は、先駆性、発展性が高いものと言えるでしょう。

<地域貢献に繋がるインターンシップ事業>

次に丸山さんが紹介したのは、新規就農を目指す人が増加傾向にある現状をどう活かすか、その人たちをどう育てるかということ。

新規就農者は知識がなく、技術もありません。農地もなく、横のつながりもない。でも、やる気と体力は十二分。一方、地元の高齢農家の人たちは、農地や技術知識、ネットワークは豊富にあるものの、体力も後継者もないために、耕作地を縮小させたいと考えています。

この2者をマッチングさせて、互いに必要なものを補い合うのが2本目の柱『インターンシップ事業』です。

具体的に言うと、新規就農者を丸山さんの農園で雇用して4分の3の割合で働いてもらい、残り4分の1はインターンシップで他の農園で研修を重ねます。ハウスのビニール張り替えや、収穫、堆肥の散布のような重労働を若手が手伝えば、高齢農家の負担を減らす地域貢献に。その見返りに、新規就農者は様々な技術と知識、つながりを得ることができます。

「扱う農作物によって、農家の人たちの考え方も出荷形態も異なるため、複数の農家で経験を積むことは、自分に合った農業を見極める力ともなります!」

一軒の農家では学べないことがたくさん学べることもこの事業のメリットです。

<新規就農者の定着につながるシェアハウス事業>

最後は、丸山さんのプランの3つ目の柱となる『シェアハウス事業』についての紹介です。

新規就農や定着の障壁として挙げられるのが…

「第2回おおさかNo-1(のうワン)グランプリ」発表レポート② photo 2

・娯楽がないこと

・仲間がいないこと

・住居がないこと

そこで、その対策としてシェアハウスを作りたいというのが丸山さんの考えです。「ありきたりで事業性はちょっと弱いけれど、ここに一番力を入れたい」と丸山さん。それは、自身の経験から、仲間をつくり互いの悩みを共有できる場があることの重要性を知るからこそ。

シェアハウスには、過疎化・高齢化によって増え続ける空き家をリフォームして使用。農業体験や週末移住などにも利用し、都市住民が気軽に農業に触れられる環境をつくることで、就農への関心や意欲も高められます。さらに、シェアハウスを地元の住民も集まる場とすることで出会いや情報交換の機会が増え、新規就農や定着にもつながる。それがこの事業の狙いです。

<事業の実現に向けて>

これら3つの事業によって、2025年までに新規就農者を25名増やすのがこのプランの目標。生産者が増えれば地域を守ることができ、さらに大消費地大阪でマルシェを出店したり、レストラン向けの出荷をしたりと、経営強化の可能性を広げられます。また、地域活性化のひとつのモデルケースとなり、農業を主体とする他地域への波及効果も期待できます。

「経済的にみたら、新しいハウスを立てるのは経済が回ってプラスに働くことですが、農業の魅力はそこではないと思っています。家畜の糞だとか、普段、皆が必要としないものを使って美味しい野菜を作る。人を育てる楽しさもそういうところ(循環)にあると考えています。ぜひ、それを実現したいです」

受賞後のインタビューでは、実現資金の使い道について「シェアハウス用の空き家のリフォーム資金に当て、プランを前に進めていきたい」と語ってくれました!

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