地産地消応援店舗取材「和伊バル・地野菜ダイニング たなかキカク」

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地産地消応援店舗(飲食店)

2018.12.14

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地産地消応援店舗取材「和伊バル・地野菜ダイニング たなかキカク」

賑やかな天神橋筋商店街のすぐ側に店を構える「和伊バル・地野菜ダイニング たなかキカク」。木目調の温かな雰囲気の店内では、店主の田中さんが明るい笑顔で出迎えてくれます。

西天満で8年間営業した後、2017年に現在の場所へ。店内では、定期的に音楽ライブが行われ、ドイツの民族楽器ライアーや北欧の民族楽器ニッケルパルパなど、珍しい異国の音楽を楽しむこともできます。

同店のオーナーシェフでありながら、食アドバイザー、ティーマイスターとしても活躍する田中さん。気さくな人柄で、野菜や肉、また音楽の話など会話も豊富です。

 日本×イタリアンの健康的でおいしい家庭料理

同店で提供されるのは、「和牛赤ワイン煮込」や、三元豚を使った「とろとろスペアリブ」「牛筋カレー」など、“イタリアンと日本食の良いとこ取り”をした料理たち。

「店を訪ねてくださるお客さんに、ほっと寛ぎながら栄養計算されたおいしい料理を食べていただきたい」と田中さん。バルというフランクな形態ではありますが、食アドバイザーの知識を生かし、しっかり健康を考えた料理を提供しています。

そのため、素材選びにもこだわっています。

例えば野菜は、提携農家から直接取り寄せるだけでなく、自ら大阪府内の直売所へ足を運び野菜を厳選しています。

「大阪をはじめ、奈良、和歌山など、各地の直売所やそこで出会った生産者さんの元を回り、できるだけ顔の分かる生産者から野菜を仕入れています。せっかくなら、一生懸命で真面目な生産者から仕入れたいと思っています」

こうして各地を回り、その日仕入れた新鮮な野菜を使うため、日によってメニューはさまざま。手間はかかりますが、田中さんは、提供する時に産地や特長を紹介するのが楽しいそうです。

「大阪にいろんな野菜があることを、もっと多くの方に知っていただきたいんです。うちのお店に来て、『大阪でそんな野菜が採れるの?』と驚く人も大勢おられますね」

お店の入り口付近に設置された野菜コーナーも、その気持ちの表れ。直売所で仕入れてきたばかりの野菜が所狭しと並べられています。

基本的には、お店の調理用に使うものですが、希望者があれば販売も行っています。

田中さんが、ここまで手間と時間をかけて野菜にこだわる理由は、

「野菜は体の内面からきれいにしてくれるからです。それに、健康のためにはどの食材も大切ですが、主食となる肉、魚に比べ、野菜は意識していないと十分摂れていないことが多いですから」だそう。

最近では、

「野菜不足だから食べに来ました」

「ニンジンが嫌いだったけど、この店で食べた時おいしかったから。また来ました」

と店を訪れる方が徐々に増えておられるそうです。

「なにわ伝統野菜」を食すことは大阪の食文化にふれること

田中さんが各地の直売所から仕入れた野菜の中には、「なにわの伝統野菜」の姿もあります。

「土地ごとに歴史があるように、食べ物にもいろんな歴史があります。例えば、おにぎりは、今やコンビニでもスーパーでも三角形のものが主流ですが、大阪では昔からおにぎりと言えば俵型だったんです。

それと同じように、約100年以上も前から大阪府内で栽培されてきた「なにわの伝統野菜」には、大阪の食の原点があると思うんです」

地産地消応援店舗取材「和伊バル・地野菜ダイニング たなかキカク」 image 1

今回、料理に使用した野菜の中にも、写真中央の天王寺蕪と、写真奥の勝間南瓜が含まれています。

その他の大阪産の野菜は、ニンジン、しゅんぎく、サニーレタス、レディーサラダ、里芋です。

ちなみに、「レディーサラダ」はご存知ない方も多いかもしれませんが、写真の一番左に写っている赤い大根のこと。一本300~350㎝程度の小ぶりで、表面は赤色、内側は白色をしています。薄くスライスすると、赤と白のコントラストが鮮やか。シャキッと爽やかな食感が印象的です。

ワンコインでボリューム満点!ベジタブルボール

では、さっそく田中さんが腕によりをかけて作った料理をご紹介しましょう。まず、一品目はベジタブルボール 500円~(税別)です。

料理のテーマは「野菜をたっぷり摂ろう!」。その言葉の通り、丼ほどある大ぶりなボールに、2種のサニーレタス、トマト、柿がたっぷり盛られています。しかも、これだけ野菜が入ってワンコインはかなり良心的な価格。美容を気にする女性だけでなく、男性からも人気を集めているそうです。

フレンチドレッシングとフラインドオニオンをからめていただくと、シャキシャキした新鮮な葉野菜に、しょう油ダレで味付けした卵の黄身がトロッとからみ、さらに太陽の恵みをたっぷり受けて育った真っ赤なトマトがおいしい余韻を残します。

また、味のアクセントになっているのが完熟の柿。なめらかな舌触りとともに甘みがとろけるようで、他の野菜とも好相性。

一口で、いろんな味覚に出会うことができます。

加熱によって野菜の旨みと甘みが格段にUP

続いて、焼き野菜1,000~1,500円(時期により異なる)です。

こちらは、アツアツの鉄板にたっぷりのオリーブオイルを引いて塩、コショウで炒めたシンプルな料理。オレンジ色が美しいバターナッツを中心に、上から時計回りに、しゅんぎく、レディーサラダ、ニンジン、天王寺蕪が盛りつけられ、どの野菜もこんがり焼き色が付いて香ばしい香りが漂います。

そのままでも十分おいしくいただけますが、お好みで塩をつけても美味。ワインで作った塩と、植物の葦で作った塩、非常に珍しい2種の塩が添えられています。

バターナッツは、ひょうたんのような形をした南瓜です。細長い形をしており、種は底の部分に種が集中しているのが特徴。スープとして使われることが多いのですが、今回はあえてソテーに。ナッツの様な風味と果肉に独特の食感があり、加熱によって甘みが増しています。

このバターナッツの奥に見えるのが、しゅんぎくです。

大阪は、しゅんぎくの名産地。鍋料理に使われることが多いのですが、実はソテーにしても抜群。ほろ苦さがじんわり油に溶け出し、塩とも好相性です。

そして、先ほどサラダにも登場したレディーサラダ。

生のシャキシャキとした食感とは一変し、焼くとホクホク! 柔らかく、噛むと内側から水分と旨みが溢れでます。

そのお隣が、見た目も可愛い小柄サイズのニンジン。まだ発育段階のものを収穫したもので、食べやすく、小気味良い食感がたまりません。ニンジンは油と相性が良く、ソテーすることでビタミンAの吸収率がUPするそう。まろやかさが加わり、生で食べるよりも味わいがグッと増しています。

最後は、一番奥にある天王寺蕪をご紹介しましょう。

「なにわの伝統野菜」として知られる天王寺蕪は、その名の通り大阪市天王寺付近でが発祥で、江戸時代から明治時代までが栽培の最盛期でしたが、都市の近代化や栽培する苦労も多いことから大正時代には殆ど姿を消してしまいました。ですが、2000年頃から徐々に栽培されるようになり、香り、歯切れ、食味に優れた蕪として、生食、煮物、汁物など多彩な料理に活用されています。

ソテーにすると、ホックリした食感で食べやすく、オリーブオイルによってよりマイルドに仕上がっていますした。

さて、次は蒸し野菜(コースの一品)。

右側は、「なにわの伝統野菜」の勝間南瓜。

西成区玉出町(旧・勝間村)が原産とされる南瓜で、形はやや小型。赤茶色の果皮はもともと緑色をしていますが、熟すとともに徐々に色が変化します。昭和10年代に一度栽培が途絶えた後、2000年頃から復活し徐々に栽培が広まっています。

表面はゴツゴツとした印象ですが、ところどころ皮をカットし蒸することで格段に食べやすくなります。粘り気があり、加熱によって甘みが増して格別! もともと和菓子の材料に用いられることも多いそうで、ふっくらとした甘みが印象的です。

そして、左側は小芋里芋です。皮がついたままですが、しっかり蒸されているためので指でめくるだけで簡単にはがれます。こちらは、葦の塩と相性抜群。芋のとろっとした舌触りと、植物の青さがいいバランスで調和します。

地産地消応援店舗取材「和伊バル・地野菜ダイニング たなかキカク」 image 0

主役に負けない、しっかりとした存在感

そして、最後は、ヤマトポークのハンバーグ(定食の一品)

こちらは同店の人気メニュー。ハンバーグには、奈良県産の大和ポークが使われ、内側から肉汁がジュワッと溢れます。

ここでも野菜がしっかり活躍しています。

まずは、ハンバーグにとろりとかけられたデミグラスソース。今が旬のきのこの旨みが溶け込んで、味に深みが出ています。

さらに、肉の旨みを引きたてつつ、しっかりと存在感を表しているのが、ソテーしたにんじんとトマト、そして天王寺蕪です。

一説には、天王寺蕪は野沢菜の前身とされ、大阪府天王寺で栽培されていた天王寺蕪の種を、長野県野沢温泉村の住職が持ち帰り栽培したところ、その子孫が野沢菜になったと言われています。

また、全体に振りかけられた青い葉は、にんじんの葉。同店では、料理では使わない葉の部分を乾燥させてパセリの代わりにすることも。他にも、ニンジンの皮をきんぴらにするなど、旬の野菜を余すことなく使っています。

同じ野菜でも、生食、焼き、蒸し…と料理法によって味はさまざま。調理法を変えることで、新たな味の魅力に気付かされることもあります。

ぜひ一度、同店で味の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか?

【和伊バル 和伊バル・地野菜ダイニング たなかキカク】

住所:〒530-0041  大阪府大阪市北区天神橋2-3-2 栗山ビル1F

電話番号:090-8570-1607

アクセス:地下鉄堺筋線 南森町駅 徒歩2分

地下鉄谷町線 南森町駅 徒歩2分

営業時間:火~金・祝日 11:30~15:00(LO14:30)、17:00~22:30(L.O.21:30)

土 11:00~21:00(L.O.20:00)

定休日:日曜・月曜

総席数:22席

ぐるなび:https://r.gnavi.co.jp/emue62610000/

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