地産地消応援店舗取材「お野菜料理 ふれんちん」半径5㎞圏内で仕入れた 採れたての新鮮野菜を本格派フレンチで

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地産地消応援店舗(飲食店)

2019.11.05

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地産地消応援店舗取材「お野菜料理 ふれんちん」半径5㎞圏内で仕入れた 採れたての新鮮野菜を本格派フレンチで

近鉄奈良線「河内花園駅」の目の前に位置する花園本町商店街。下町情緒溢れる町並みに店を構えるのが「お野菜料理 ふれんちん」です。本場フランス仕込みの料理をはじめ、地元農家とのコラボイベント開催など、地元では名の知れた人気店です。

 

「フランス料理」と言うと、かしこまった雰囲気を想像してしまいますが、こちらは「お箸でいただく気軽なフレンチ」をコンセプトにしたカジュアルな雰囲気。木の温もりを感じるデザインの店内は、1階がカウンター席、2階がグループ席に分かれています。

 

料理は、基本的に「おまかせコース」で予約が優先。女性客が大半を占めるものの、東大阪市という土地柄ラグビー選手もよく来店するとか。健康を気にするスポーツマンにとって、野菜をたっぷり使った料理は喜ばれるそうです。

「うちはフランス料理と言っても、できるだけ素材本来の旨みを生かすあっさりした味付けを心がけています。調理法はフランス料理でも、使う調味料は和食の基本『さしすせそ』がメイン。油も綿の実を絞った綿実油を使い、体に負担が少なくなるよう心がけています」と話すのはオーナーシェフの白山さんです。

金沢から大阪へ 野菜への思いが劇的に変化

白山さんは、生まれも育ちも東大阪市花園。おじいさんの代からこの地で飲食店を営み、ご自身も中学生の時に料理の道を志す決意をしたそう。高校を卒業し調理師の専門学校で学んだ後、石川県金沢市でフランス料理を学びました。その後、京都、本場・フランスで経験を積み、2008年に自身のお店を東大阪市若江にオープン。2010年に生まれ故郷であるこの花園に戻ってこられました。

野菜にこだわるようになったのはちょうどこの頃。

「石川県で働いていた当時は、山も海も近く新鮮な肉や魚がすぐ手に入りました。野菜も加賀野菜が豊富に揃い、本当に恵まれた環境だったんです。しかし大阪に戻り石川から食材を取り寄せようと思うと仕入れに2~3日かかるし、味も現地で食べていたものとは全然違う。そこで『周辺でもいい食材があるはずだ』と探し始めたんです。すると、東大阪市内にもおいしい野菜を作られている農家さんがたくさんおられることがわかりました」

縁が広がるにつれ野菜への興味も高まり、ついには「ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター」の資格も取得されました。

大阪農業ならではの“近さ”を生かして自転車で仕入れに

現在こちらのお店では、東大阪市内の農家から直接仕入れたり、JAの直売所(※フレッシュ・クラブであればフレッシュ・クラブとご記載ください)で購入したり、料理には約80%以上東大阪産の野菜を使っています。

「近郊農業で身近に農家さんがいるので、自転車ですぐに買いに行くことができます。どんなにおいしいブランド野菜でも、遠方のものは運送時間を考え実が青いうちに収穫するため完熟していません。その点、地物野菜はギリギリまで土から栄養を吸収しているので、味がしっかり濃くておいしいんです」

東大阪市は地図で見ると半径5㎞程度の楕円形。同店はそのほぼ中心エリアに位置するため、自転車であちこち買い物に走ることができるそうです。

白山さんが本日ご用意くださったのは、パプリカ、さつまいも、じゃがいも、かぼちゃ、いちじく、なす、甘長とうがらし、ニンニク、オクラなど。市の特産物である葉物野菜・おかわかめも含め、オール東大阪産です。

それでは、これらの野菜を使った料理をご紹介しましょう。今回は、コース料理の中から3品ピックアップしていただきました。

地産地消応援店舗取材「お野菜料理 ふれんちん」半径5㎞圏内で仕入れた 採れたての新鮮野菜を本格派フレンチで image 1

蓋を開けた瞬間に感動! カラフルな野菜の宝箱

まず1品目は、「前菜の盛り合わせ」です。

縦20㎝、幅30㎝程度の木箱の蓋を開けると、鮮やかな赤色のパプリカ、瑞々しい緑色をたたえるオクラ、こっくりとしたオレンジ色のかぼちゃ。他にも、サツマイモ、トマト、キュウリ、ジャガイモなど色とりどりの野菜や魚介類が盛りつけられ、思わず開けた瞬間「わぁ!」と声が上がるほど。これで一人前と言うからさらに驚きです。

野菜は種類に合わせて調理法を変えており、ふくよかな食感を味わう根菜は塩茹でに、鮮度の良さを楽しむ葉物野菜は生のままで、一口ごとに新たな発見と食べる喜びを提供してくれます。

ちなみにソースは、黒白のダブル。野菜の下に敷かれているのは「タプナードソース」と言い、南フランス・プロバンス地方で有名な黒オリーブのソースです。そしてもう一つが、ショウガ&タマネギのソース。周囲には、黒ゴマと砕いた落花生をちりばめ、畑の土を演出しています。

まるで絵画作品のように美しく、最初からこれだけ豪華な盛り合わせが登場すると、コースへの期待が自然と高まります。

個性溢れる野菜たちをガスパチョソースで

続いては、「鰆のムニエル」です。

こちらはコースの中で魚料理として提供される一品。こんがりおいしそうな焼き色のレンコンの後ろに鰆が隠れ、カボチャ、ナス、干しエノキ、おかわかめが添えられています。

そして、それを取り囲むのがトマトと塩麴で作ったガスパチョソース。隠し味にニンニクを効かせたソースが食材の旨みを際立たせ、それぞれの野菜の個性をうまくまとめてくれます。

あずきと果物のマリアージュに感動!

そして最後は、コースの締めくくりに提供される「小松菜のシフォンケーキ あずきとぶどうのコンフィチュール添え」です。

緑色のシフォンケーキは一見すると抹茶味に見えるかもしれませんが、実は東大阪産の小松菜が練り込まれているんです。小松菜の新鮮な香りをほのかに残しながら、子どもでも食べやすいマイルドな味に仕上げています。

そのままでも十分おいしいですが、横に添えられた「あずきとぶどうで作ったコンフィチュール」と「マンゴーソース」をつけると格別。果物をたっぷり使って作った濃厚な味わいが、シフォンケーキの優しい口当たりと実によく合います。

「地元農家にぶどうを栽培している友人がおり、規格外で販売しなかったものを分けてもらうんです。粒の形が少し違うだけで味は絶品。フランスで学んだコンフィチュールの技術を生かして作りました」

季節ごとにイチゴとあずき、はっさくとあずきという風に、さまざまな果物を合わせシーズン展開しているそう。一見するとあんこに見えますが、食べると全くの別物。爽やかな口どけとジューシーな甘さがたまりません。

若手農家とタッグを組みさまざまなイベントを開催

白山さんは現在、地元・東大阪市の若手農家5~6名と、毎月第4金・土曜に「ユウガタマルシェ」というイベントを開催しています。

その日は店を立ち飲みスタイルで、野菜を使った小皿料理をバル形式で提供します。そして店前では、メンバーが自身の畑で採った産地直送の野菜を販売します。

「もともとうちのお客さんは野菜に興味のある人が多いので、メンバーから旬の野菜やおいしい食べ方を聞けることが嬉しいと喜んでいます。『作った人から直接購入できるので安心』という声もあり、今では毎月この日を心待ちにしてくれています」

地産地消応援店舗取材「お野菜料理 ふれんちん」半径5㎞圏内で仕入れた 採れたての新鮮野菜を本格派フレンチで image 2

またメンバーにしても、普段お客さんと接することがないため直接「おいしい」という声を聞けることがモチベーションにつながっているそう。2014年の開始以降、好評を得て今春で5周年。しっかり地域に定着した催しに育っている様子です。

また他にも“食農育”をテーマに、月に一度「こどもsmileレストラン」を開いています。農家が規格外で出荷できない野菜を使い、栄養満点の料理を子どもたちにふるまうというイベント。ワイワイと賑やかな雰囲気の中、子どもたちに地元野菜のおいしさを伝えています。

さらに今年からは田圃を借り、自分たちで田植えから米作りを行うことに。飲食店と農家がタッグを組み、さまざまな取組みを行っています。

異業種が力を合わせればさらに可能性が広がる

そんな白山さんに地場野菜の良さを聞くと、

「やはり顔が見える関係で仕入れができるということではないでしょうか。私の周りの農家さんは野菜の栽培だけでなく、土作りにも力を入れ非常に熱心に勉強されています。こういう人たちの作る野菜は絶対に安全だしおいしいに決まっています。だから、お客さんにも安心して提供できるんです。飲食店という自分の立場を生かし、今後はさらに農家さんの熱い思いをお店のお客さんに橋わたししていきたいですね。もちろん課題もありますが、農家と飲食店、異なる業種が力を合わせることで視野が広がり、できることが何倍にも増えます。互いに共存共栄できる関係を築いていきたいです」

今後も食×農で、地域にさらなる新風を巻き起こすことを期待しましょう!

【お野菜料理 ふれんちん】※予約優先

住所:大阪府東大阪市花園本町1-1-38

電話番号:072-961-4910

アクセス:近鉄奈良線 河内花園駅より徒歩5分

営業時間:11:30~15:00(14:00LO)、18:00~21:00(LO20:00)

定休日:日・月曜(不定休あり)

総席数:1F6席、2F12席

ぐるなび:https://r.gnavi.co.jp/9pgrc48j0000/

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